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石田泰尚が横浜市内の中高生を熱血指導!

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左:石田泰尚 右:佐々木久美さん

 6月16日、ヴァイオリニストで横浜みなとみらいホール プロデューサーを務める石田泰尚が企画した教育プロジェクトがスタートした。その名も「弦楽合奏部応援プロジェクト」。神奈川フィルの首席ソロ・コンサートマスターを務め、主宰する弦楽アンサンブル「石田組」では武道館公演を成功させるなど、ジャンルを超えて活躍する石田の「弦楽に取り組む若者に刺激を与えたい」という想いが込められた企画だ。
 この日は石田の他に、「石田組」メンバーの大宮臨太郎(N響第2ヴァイオリン首席奏者)と、弘田徹(新日本フィルチェロ奏者)も加わり、横浜市立南高等学校・附属中学校の弦楽合奏部を訪れた。

 放課後の音楽室に集まった中高あわせて約30名の部員たちは、ホルスト「セントポール組曲」より1、2、4楽章を披露。難易度の高い1、4楽章では楽譜を追うのに必死な様子だったが、石田らが合奏に加わると、次第に音楽が流れはじめ、心地よいアンサンブルが響いた。

 石田たちの指導は、単に言葉で指示を出すのではなく、演奏で示すところが際立っている。細やかなニュアンスは3人で見本を披露し、生徒たちの反応を引き出していく。

 「弾いて聴かせた方が早いと思っていました」という石田は、指導中のほとんどの時間を生徒たちと演奏することに費やしていた。「『口だけか』と思われるのも好きじゃないですし(笑)。すぐに反応してくれて、途中から音がどんどん変わってきたのですごくうれしかったです」と手応えを語る。

 1stヴァイオリンを担当する副部長の佐々木久美さんは「石田さんが隣で弾いてくださってとても弾きやすくなりました。とにかく迫力がすごかったです!」と感激の面持ち。
 チェロを担当する部長の伊藤紗良さんも「すごく緊張していたのに気づいたらすごく楽しくて、緊張がほぐれていました」と、貴重な体験に満面の笑みを見せた。

 終盤には生徒たちからの質問タイムも。石田は、速いパッセージの練習法や深みのある音の出し方について聞かれると「速いフレーズを速く練習しても弾けるようにならない。ゆっくり、丁寧にくりかえすこと。そして、良い音を出すにはまず“理想の音”をイメージすることも大切」とアドバイスした。

 プロの道を目指す音大生ではなく、部活動で音楽に触れる学生を対象にしたことについては「今日の子たちが、将来趣味でもいいから楽器を続けてくれたらうれしい。卒業しても辞めずに、音楽を楽しんでほしいです」と期待を込めた。

 このプロジェクトは今後も市内2校の訪問を予定している。年内には、石田と生徒たちが共演するステージも計画されているとのことで今後の展開にも期待したい。

取材・文・写真:編集部

石田泰尚プロデュース公演
サロンdeストリングス

vol.2
2025.9/24(水)14:00 横浜みなとみらいホール

直江智沙子(ヴァイオリン)
須田祥子(ヴィオラ)

vol.3
2025.11/26(水)14:00 横浜みなとみらいホール

塩田脩、丹羽洋輔(以上ヴァイオリン)
萩谷金太郎(ヴィオラ)
弘田徹(チェロ)

石田組 年末感謝祭 2025
2025.12/30(火)、12/31(水)各日14:00 横浜みなとみらいホール

石田泰尚(ヴァイオリン)&石井琢磨(ピアノ) リサイタル
2026.3/7(土)横浜みなとみらいホール


問: 横浜みなとみらいホールチケットセンター045-682-2000
https://yokohama-minatomiraihall.jp


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